卒業おめでとう!! ~『ルームズつれづれだより』より

こんにちは。ルームズ唐人町の管理者が不定期に配布している、おたより『ルームズつれづれだより』より~

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早いもので今年もまた卒業シーズンがやってきました。

ルームズでも小学生3名、中学生2名、そして高校生では2名、高校生のMさんも卒業します。

6年生の途中から通い始めたMさんは、年下の子どもたちの面倒をよくみてくれる、みんなの憧れのお姉さん的存在です。
ほかの子供の保護者の方からも、「うちの子はMちゃんと遊ぶのが大好きみたい!」などと声を掛けられて親しまれている、ルームズでいちばん顔が利いて信頼も厚いMさん。卒業したらさみしくなるねー、としんみりしながらも、「私がしていたルームズの仕事は、だれに引き継ぐん?」と卒業後の引継ぎ?まで気にしてくれる、本当に頼もしい存在です。
卒業を控え、ある日思い出話に花が咲きました。
「初めてのお出かけでみかん狩りに行ったとき、車で寝てしまって到着してからしばらく泣いてたよね。結局みかん狩りは楽しんではいたけど、覚えてる?」と尋ねると、「あったねー。寝てるのを起こされると私泣くんよ。」と初めてのお出かけ&涙の思い出。

中学生の時は、好きなアイドルの切り絵が何よりも大切で肌身離さず持ち歩いていたのに、それを学校に忘れて帰ってきてしまい担任による没収の危機が迫ると、「宿題を忘れたから取りに帰りたい!」と焦るがあまりわかりやすいうそまでついて学校に引き返そうとしたこと。Mさんは大笑いしながら、「なんであんなに大事に持ち歩いてたんかな。捨ててはないと思うけど、今どこにあるかもわからん。」と、辛かった出来事も今では冷静に振り返ることができ、良い思い出です。思い返せば学校でもルームズでも、友達関係や思い通りにいかないことで悩んだり涙したり、たくさんしてきました。
当時Mさんのお母さんからは、「社会に出るともっといろんな人がいる。学生のうちからいろいろな人と交流をもって、苦手な人でも避けるばかりでなく距離の取り方や上手な付き合い方を学んでほしい。」と希望されていたことを思い出します。

先日Mさんがこんなことをスタッフに尋ねて回っていました。
「〇〇先生は、イライラしたときどうやって発散する?」
そう聞かれて驚き、そしてうれしく思いました。
うつうつとした気持ちをうまく表現できず、処理できず、涙し苦しいときもあります。
そしてみんなも同じように苦しいときがあることを、ちゃんと理解している。これからの長い人生では、もっとつらい思いをするかもしれません。
それらを乗り越えるだけの力をつけていってくれているんだと、確信することができました。

どの子どもからも学ぶことはたくさんありますが、Mさんの約6年半に及ぶ継続的な支援を通して学んだことは大きく、私たちの支援の礎になっていると感じています。
Mさんの卒業を機にまた初心に返り、子どもと一緒に学び合っていきたいと思う今日この頃です。

ご卒業、おめでとうございます

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